夢の道

しらっと寄るその道には思い出が詰まっている。寒空にさっと通る家ではあのわんこが鳴いていて、それはまるで俺の匂いを覚えているかのごとくだった。俺はしらっとその道を通り抜けた。途中の階段は俺が一つ踏み出せなかった場所で、一滴が脳裏を横切る。最後の曲がり角は僕らを陥れた場所だった。それでもしらっと通り抜けた。