苦涙小説

めっちゃ間隔空いてるなこりゃ。
さっき映画の『変身』やってたのでついつい見た。やっぱ痛々しいストーリーだ。ほんまのサスペンスとかホラーも怖いけど二重人格とかクローン人間がリアルに現われて自分自身が崩れていくっていうのにすごく恐ろしさを感じるのは俺だけなのか。自分の存在が消えていくのは、死んでしまって存在が記憶に残ることより残酷なのかもしれない。
東野圭吾はおそらく工学部にいたからこそ、医学や工学の凄さと怖さを書けるのだろう。確かに今の時代は便利だ。でも進歩は時に何か大事なものを置き去りにする。自分の才能や新しさを追及しそれをよしとするのが現代で、その人の気持ちや状況を本気で考えているのかとすればNOに近いのだろう。
いや俺が言いたいのは製品を作り出すのは素晴らしい事なのだ。でもげんに僕らは文明に埋もれてきている。恋人は赤い糸などでつながってはおらず、携帯電話でつながろうとする。なんと希薄で滑稽な関係なんだ。そんな中俺もゲームやインターネットに喜びを感じ、いろんなことがどうでもよくなったこともある。
「変身」は進歩への警告と受け取ってもいい作品だ。