ブランド

大学への通学路の途中に有名な鞄屋がある。兄弟が対立しているブランドだ。
兄弟はくそ場所は近いけれど別々に店を開いており、確か最近まで兄さんの方が休業してて、弟さんがずっと営業していたのだが、毎朝長蛇の列。
さすがと思った。
でも問題は最近兄も営業再開したことにある。
なんと結局兄の方にめちゃ列が出来ているのだ。弟さんはそこそこ。
欲しい人からしたらどっちでもいいんやということか。
オレが思ったのは、
「兄の方の鞄が好きで、休業中も弟のほうには行かず、兄さんの再開を待っていた人なら気持ちは分かる。
でもだいたいの人は兄が休む間は弟のほうを買って、再開したら兄のほうを買うという安直さを持っているのはどうなのか。弟と兄じゃ商品の感じも全然違うし。」
ということ。
中身じゃなくてネームバリューでしか物を買えないのか。
何を基準に買っているのだろう。



ヨーロッパの人に聞くと、「日本人は謙虚で誠実な面には尊敬すべきだ。それに何事も受け入れようとする姿勢がある。(あくまで一般論ね)ただ文化に誇りを持たない点と、あらゆる高価なものを身につけてればよい、という考えを持っている人がいることは僕らには分からない」と言う。
とりあえずヴィトンを持っておけばいいだろう、とりあえずグッチは買っておこう、ディオールも持っておこうという考えはなんなのだろう。
多分そのブランドが好きなのではない。
ブランド品が好きなのだ。ブランドを持っている自分が好きなのだ。
そこに誇りも何もない。


最初は興味本位で買ってもいいと思う。
でも、ある程度ブランドによる違いを分かったのなら、こだわってほしい。
そして商品を吟味して買って欲しい。ネームだけで買わずに。


金払うの私なんだから別にいいじゃん、て言われたらそれまでです。